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Screen Shot & scenario 2
そして、屋上に上がる階段の踊り場。誰もいない空間。階下から聞こえる声。
彼女は手を離して、僕に向き合って。
「…大丈夫?」
「…うん。でも、なんで」
なんで、保健室じゃなくて、ここなんだろう?
そういう暇もなしに、紫陽花は僕に、矢継ぎ早に…言葉を投げかけてきて。
「…私のこと、好き?」
「…は?」
いきなり、そんなことを聞かれても…
恥ずかしいとか、綺麗だとか、そういう問題じゃなくて。
あっけにとられるだけ。
「…どっちなの?」
その硬質化した口調と視線、いらだち。行動。
…一昨日や昨日とは、まるで違う。まるでそれは、もう一つの人格。
「君は、誰?」
思わず、口をついて出る疑問。
紫陽花は、首を横に振る。
「……まず、私の質問に答えて。」